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国立研究開発法人 日本医療研究開発機構 (AMED)「橋渡し研究プログラム 令和5年度公募・シーズB」の採択について-家族性大腸腺腫症に対する治療ワクチンの開発-

国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(以下、「AMED」)が公募していた「橋渡し研究プログラム 令和5年度公募・シーズB」に、香川大学 西山 成 教授が大阪大学 中神啓徳 寄附講座教授、京都府立医科大学 石川秀樹 特任教授と共同で、橋渡し研究支援機関 岡山大学(以下、「岡山大学拠点」)を通じて提案した研究開発課題「家族性大腸腺腫症に対する治療ワクチンの開発」が採択されました。※
家族性大腸腺腫症は、大腸に数千から数万個もの腺腫(ポリープ)が発生する常染色体顕性(優性)遺伝性の疾患であり、放置すれば大腸癌が発生して死亡する難病です。救命のためには20歳頃に外科的に大腸を切除することが必要ですが、下痢、脱水、腸閉塞、デスモイド等などの後遺症によるQOL(生活の質)の低下が大きな問題となっています。また、親が若年で死亡、ないしは頻回手術が必要になるため、親族で何代にも渡って子どもが経済的・社会的[小塚愛理(医学部総1] ハンディキャップを負うケースが多いとされています。これに対して最近では、定期的に内視鏡でポリープを徹底的に切除する試みが行われているものの、定期的な内視鏡検査が必要であり、場合によってはポリープが密生型になって内視鏡的摘除ができなくなることもあり、大腸ポリープの増大・悪化を予防する治療薬の開発が切望されています。
これに対して、香川大学医学部 西山 成 教授(研究代表者)は大阪大学大学院医学系研究科 中神啓徳 寄附講座教授、京都府立医科大学大学院医学研究科 石川秀樹 特任教授と共同で、家族性大腸腺腫症の原因となるWntシグナルの制御因子であるATP6ap2を阻害する治療ワクチンを世界で初めて開発しました。岡山大学拠点(プロジェクトマネージャー:住田能弘)のサポートのもと、AMED 医療分野研究成果展開事業・産学連携医療イノベーション創出プログラム セットアップスキーム(ACT-MS)においてモデルマウスでの薬効を証明し、AMED 橋渡し研究preBではサルにおける予備検討を行うなどの非臨床試験実施の準備を進めてまいりました。
今回採択された本研究プログラムは令和5年度からの3年間のプロジェクトであり、家族性大腸腺腫症の重症化予防のための治療ワクチンを臨床応用につなげるために必要な「非臨床試験や臨床試験の準備」などを進めます。本プログラム終了後には医師主導型の臨床試験を実施する計画であり、一日も早く本疾患の患者さんに安全で有効な治療薬を届けることができるよう、チーム一丸となって開発を進めてまいります。
本事業における支援制度の詳細
<AMED 橋渡し研究 プログラム・シーズ B>
https://www.amed.go.jp/program/list/16/01/012.html
※出典 AMED採択情報一覧 “令和5年度「 橋渡し研究プログラム 」の採択課題について” https://www.amed.go.jp/koubo/16/01/1601C_00044.html
 
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