テキストサイズ

  • テキストサイズ 中
  • テキストサイズ 大

JP

検索

EN

Menu

閉じる

【論文掲載】新型コロナウイルスの変異株間の環境安定性の違いを解明~オミクロン型変異株は高い環境安定性を示す~

本研究成果のポイント

○アルファ型・ベータ型・デルタ型・オミクロン型変異株は、初期株である武漢株に比して環境安定性が高く、ヒト皮膚やプラスチック表面での生存時間がおおむね2倍以上長くなった。
○オミクロン型変異株(BA.1とBA.2)は特に環境安定性が高く、またBA.1とBA.2の環境安定性は同程度であった。
○アルファ型・ベータ型・デルタ型・オミクロン型変異株は、武漢株に比べてエタノールに対する耐性がやや高いことが示された。しかし、ヒトの皮膚上では35 w/w %のエタノールに15秒間暴露することですべての変異株は完全に不活化された。
○オミクロン型変異株の高い環境安定性は、現在オミクロン型変異株の感染拡大が進んでいる一因となっている可能性があるが、エタノール消毒薬を使用した現行の感染制御法は変わらず有効である。

研究概要

 京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学 廣瀬亮平 助教、伊藤義人 教授、法医学 池谷博 教授、感染病態学 中屋隆明 教授ら研究グループは、新型コロナウイルスの初期株(武漢株)と5種類の懸念される変異株(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、オミクロン型)における環境安定性およびエタノールによる消毒効果の違いを明らかにしました。本研究に関する論文が科学雑誌「Clinical Microbiology and Infection」に掲載されますのでお知らせします。本研究で解明された新型コロナウイルスの環境安定性・消毒効果は今後の感染制御の発展に大いに貢献します。

論文情報

雑誌名 Clinical Microbiology and Infection 
発表媒体 オンライン速報版
雑誌の発行元国 欧州
オンライン閲覧 可
 https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1198743X22002798
掲載日 現地時間2022年05月29日(日)
論文タイトル Differences in environmental stability among SARS-CoV-2 variants of concern: Both Omicron BA.1 and BA.2 have higher stability
[日本語:新型コロナウイルスの懸念される変異株間の環境安定性の違い:オミクロン型変異株(BA.1とBA.2)は高い環境安定性を示す]
 
代表著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学 廣瀬 亮平 
共同著者(所属・氏名)※論文掲載順
 京都府立医科大学 大学院医学研究科 消化器内科学 伊藤 義人 
 京都府立医科大学 大学院医学研究科 法医学 池谷 博 
 京都府立医科大学 大学院医学研究科 感染病態学 中屋 隆明 
プレスリリース資料はこちら

〒602-8566. 京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465

お問い合わせ先
TEL:075-251-5111
FAX:075-211-7093