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【論文掲載】進行非小細胞肺がんにおける二重免疫療法の奏効と腸内細菌叢の関連を解明~腸内細菌多様性に基づいた腫瘍免疫微小環境の賦活化と治療予測への応用~

本研究成果のポイント

〇進行した肺がんに対する二重免疫療法(イピリムマブ・ニボルマブ併用療法)は高い効果が期待される反面、個人差が大きいのが課題です。副作用の懸念がある「抗がん剤(化学療法)」を上乗せすべきかどうかを、事前に判断する確実な目印が求められていました。
〇本研究により、治療前にお腹の菌の種類が豊富な(多様性が高い)患者さんは、抗がん剤を併用しない「免疫薬のみ」の治療により、非常に良好な経過をたどることが明らかになりました。
〇一方で、抗がん剤を併用した場合は菌の種類と効果の関連が薄れることも判明しました。これは、便の検査でお腹の菌の状態を調べることが、副作用のリスクを伴う「抗がん剤の追加」が必要かどうかを見極める客観的な指標になる可能性を示しています。
〇組織解析の結果、お腹の菌の種類が豊富な人ほど、がんを攻撃する免疫細胞が活発に集まっていることを確認しました。これにより、健やかな腸内環境ががんを攻撃する免疫のスイッチを入れ、治療を後押ししていることが病理学的に証明されました。
 

研究概要

 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 准教授 山田忠明、同 研修員 片山勇輝、同 教授 髙山浩一及び同 消化器内科学 教授 髙木智久らの研究グループは、摂南大学 農学部 応用生物科学科 教授 井上 亮、国立がん研究センター 免疫ゲノム解析部門 部門長 小山正平らとの共同研究により、進行非小細胞肺がんに対するイピリムマブ・ニボルマブ併用療法において、治療開始前の腸内細菌叢の特徴が治療成績及び腫瘍免疫環境と関連する可能性を明らかにしました。本研究成果は、2026年2月16日付で国際科学雑誌『ESMO Open』に掲載されました
 

論文情報

掲載媒体名 ESMO Open
発表媒体 オンライン速報版
オンライン閲覧 可
URL https://doi.org/10.1016/j.esmoop.2026.106077
掲載日 2026年2月16日
論文タイトル(英・日)
英語:Gut Microbiome-Driven Modulation of the Tumor Immune Microenvironment Optimizes Dual Checkpoint Blockade in Advanced Non-small Cell Lung Cancer
(日本語:進行非小細胞肺がんにおいて、腸内細菌叢による腫瘍免疫微小環境の制御が二重免疫チェックポイント阻害療法を最適化する)
代表著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 山田忠明
共同著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 片山勇輝
 国立がん研究センター 先端医療開発センター   福田滉仁
 摂南大学 農学部 応用生物科学科        井上 亮
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 河内勇人
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 澤田 凌
 市立福知山市民病院 腫瘍内科          原田大司
 京都第二赤十字病院 呼吸器内科         吉村彰紘
 京都第一赤十字病院 呼吸器内科         塩津伸介
 宇治徳洲会病院 呼吸器内科           千原佑介
 市立大津市民病院 呼吸器内科          竹村佳純
 松下記念病院 呼吸器内科            山田崇央
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 西岡直哉
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 岩破將博
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 徳田深作
 京都府立医科大学大学院医学研究科 消化器内科学 髙木智久
 国立がん研究センター 先端医療開発センター   熊谷尚悟
 国立がん研究センター 免疫ゲノム解析部門    小山正平
 京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 髙山浩一
 
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