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【論文掲載】COVID-19メッセンジャーRNAワクチンの接種後副反応調査 ~医療従事者等を対象としたファイザー社製COVID-19メッセンジャーRNAワクチンの初回および2回目接種後の副反応調査~

研究概要

京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学 丸山彩乃助教らの研究グループは、COVID−19 メッセンジャーRNA ワクチン(ファイザー社 Comirnaty®ワクチン)接種後の副反応調査を実施し、本研究に関する論文が、科学雑誌『Journal of Infection and Chemotherapy』に(2022 年 3 月 25 日)付けで掲載されましたのでお知らせします。
本研究では、COVID−19 メッセンジャーRNA ワクチン接種後の種々の副反応について、詳細な解析を行いました。その結果、ワクチン接種後には早期に出現する様々な副反応の出現が認められましたが、いずれも一過性でほぼ 1 週間以内に消退するものであり、予防接種を推奨していく上での重要な懸念事項にはならないことが確認できました。

研究成果のポイント

・京都府立医科大学では、2021年3月〜7月にかけて、医療従事者等を対象にCOVID-19メッセンジャーRNAワクチン(ファイザー社Comirnaty®)の集団接種(2回投与)を実施しました。その機会に、自己申告による接種後8日間の副作用(発熱、全身倦怠、悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛、皮膚の痛み、紅斑、痒み、下痢)の調査を実施し、合計2回接種後に適切な回答を行った374名を対象に副反応の発生率と重症度のマッチドペア解析を行いました。
・ 接種後1〜2日目をピークに、筋肉痛は70〜90%、全身倦怠、皮膚の痛み、頭痛等は約10〜30%の方から症状の訴えがありました。副作用の発生率と重症度ともに、初回接種後よりも2回目接種後の方が高くなる傾向を認めました。また、女性は男性よりも頭痛、皮膚の痛み、紅斑、かゆみなどの発生や程度が有意に高い結果となりました。また、若い年齢層は、高い年齢層と比較して、筋肉痛を除いてより高い発生率とNRS(数値評価尺度)スコアを示しました。
・ COVID-19ワクチンComirnaty®に対するいくつかの副作用は、性別と年齢の違いを示しましたが、これらの副反応はすべて一過性の症状としてほぼ1週間以内に消退し、予防接種を推奨する上での重要な懸念事項ではないと考えられました。

論文情報

雑誌名:Journal of Infection and Chemotherapy
発表媒体:オンライン速報版
雑誌の発行元国:日本
掲載日時:2022年3月25日掲載
オンライン閲覧:可
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1341321X22000940?via%3Dihub

論文タイトル(英)Adverse reactions to the first and second doses of Pfizer-BioNTech COVID-19 vaccine among healthcare workers
代表著者:京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学助教・丸山彩乃
共同著者:京都府立医科大学附属病院医療安全推進部部長同大学院医学研究科麻酔科学教授・佐和貞治
京都府立医科大学大学院医学研究科生物統計学教授・手良向聡
京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学教授・加藤則人
プレスリリース資料はこちら

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