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President's Greetings
— 学長からのメッセージ —

2020年の教育年度を迎えるにあたって

 
 桜満開、春爛漫のこの季節ではありますが、世界中に新型コロナウイルス感染症が拡大し、日本でもパンデミックが予測される大事に至っています。奇しくもこのような時期に学長としてご挨拶をすることとなりました。
 逆説的な表現ですが、新型コロナウイルス感染症は現代医学や医療が持つ安心・安全に対する自然の反逆かもしれません。感染症を克服したものと人類が思っていたことが、極めてあやふやで微妙な上に存在していたことを、我々は思い知りました。
 具体的には、少子超高齢社会で圧倒的に多数を占める高齢者の死亡率が高いこと、青少年では知らないうちに他人にウイルスを放出することです。また、特効薬はなく、手洗いと不特定多数の人とのスペースの共有を避けるなどの考え方が改めて重要とされています。分子標的薬レベルの精度やロボット手術で求められるミリレベルの精緻が、通じない「病気の世界」を目の当たりにしました。
 しかし、この試練は大学や病院の機能、医学・医療の方向性、行政の衛生学的指向などを、もう一度一から考え直す良い機会でもあります。学生の皆さんは、入学した時には医療人としての素養はありませんが、1分間の手洗いはできるでしょうか。クラブ活動は全面禁止になっていますが、飲み会も駄目だと認識しているでしょうか。医療人は人を病気の苦痛と不幸から救うことを生業としていることを忘れず、決して、感染症を広げてはいけないとの強い意思が大切です。
 附属病院で働く皆さん、本当にご苦労様です。自らの健康と生命をかけた戦いが病院の一角で行われています。同時に、コロナウイルス感染症でない重症や重篤な患者さんに高度医療を提供して頂いていること、心から感謝いたします。
教員の皆さんも、学生の教育に遅れが出ないよう、研究が遅滞しないように、多大な貢献を頂いています。これらの工夫と英知は必ず報われ、成果を(もたら)すと信じています。
 また、職員の皆さん非常に(いびつ)な状況のなかで、学生・患者さん・教員や技術職のフォローに専心努力を続けて頂き有難うございます。年度始めで通常業務が集中するなか、未曾有の災難に向けて大学のマネージメントをお願いします。
 さて、本学はキャンパス計画の策定や教育改革、外部評価への対応や研究推進の仕組みの刷新など、多くの重要な課題を抱えております。これらの課題への取り組みは、改めて4月中旬に学長の所信として発表をしたいと考えています。
この困難な時を学生・教員・職員の力を積極的に発揮し、協力して乗り越えていけると信じています。

                        

2020.4.1

京都府公立大学法人 京都府立医科大学

学長竹中 洋


 

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