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【論文掲載】全身麻酔深度測定の脳波信号解析:新しいウェーブレット変換モード分析法の開発

本研究成果のポイント

〇 全身麻酔の導入,維持,そして覚醒という時相において,意識レベルの変化に応じて脳波(EEG)も変化します.この脳波の変化パターンの特徴を抽出する技術は,麻酔深度を客観的に評価する機械学習アルゴリズムの開発につながります.
  本研究では,セボフルラン全身麻酔におけるEEGデータを解析するために,経験的ウェーブレット変換(EWT)およびウェーブレットモード分解(WMD)と呼ばれる2つの新しいウェーブレット変換ベースのモード分解技術を応用しました.
〇既存の技術である変分的モード分解法(VMD)およびEWTと比較すると,WMDによって分解されたIMFは各患者に対してわずかな分散で狭帯域内に収まり,重回帰分析によりWMDから得られたIMFの周波数特性が,全身麻酔から覚醒に至る反応を最もよく追跡することが示されました.

研究概要

 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 助教 矢持祥子,同 助教 山田知見,同 助教 須藤和樹,同 助教 木下真央,同大学附属病院 病院長 佐和貞治,淀川キリスト教病院麻酔科 部長 小畑友里江,近畿大学医学部 麻酔科学講座 講師 秋山浩一(現名古屋大学大学院医学研究科 麻酔・蘇生医学講座 教授)らは「全身麻酔中の脳波のウェーブレット変換ベースでのモード分解法による解析」に関する研究成果をまとめ,科学学術誌『PeerJ』に(2024年11月15日)付けでオンライン掲載されましたのでお知らせします.
 本研究では,新しい機械学習アルゴリズムによる全身麻酔中の脳波解析における麻酔深度の測定につながる新技術の開発を行うことができました.

論文情報

雑誌名 PeerJ
発表媒体 オンライン速報版
オンライン閲覧 可 https://peerj.com/articles/18518/
掲載日 2024年11月15日(日本時間)
論文タイトル(英)
 Wavelet transform-based mode decomposition for EEG signals under general anesthesia
 
代表著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 矢持祥子
共同著者 
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 山田知見
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 須藤和樹
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 木下真央
 淀川キリスト教病院麻酔科 小畑友里江
 京都府立医科大学附属病院 佐和貞治
 近畿大学医学部 麻酔科学講座 秋山浩一(現名古屋大学大学院医学研究科 麻酔・蘇生医学講座)



 
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