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【論文掲載】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)サイトカインストーム発生の経路モデルを提唱

本研究成果のポイント

〇新型コロナウイルス感染症(以下、「COVID-19*1」と言う。)重症患者の肺では、好中球とマクロファージの浸潤及びT細胞からのサイトカインが産生され、血中サイトカインの異常上昇(以下、「サイトカインストーム*2」と言う。)によって肺炎、血管内皮の損傷、血栓などを併発します。
〇本研究により、COVID-19サイトカインストームが発生する原因経路モデルを見出しました。
〇サイトカインの血中濃度変化の情報を有効に活用することで、COVID-19サイトカインストームの発生機序の解明、治療への応用、創薬研究などに貢献できる可能性があります。
 
【用語の説明】
*1COVID-19:Coronavirus disease 2019。コロナウイルス2(SARS-CoV-2)による新型コロナウイルス感染症。2019年に確認され、その後、世界中に広がった。
*2サイトカインストーム:過剰な炎症反応によるサイトカインの大量放出。血液凝固異常や血栓形成により、心筋梗塞、肺塞栓、脳梗塞、下肢動脈塞栓などを引き起こす場合がある。
 

研究概要

 京都府立医科大学大学院医学研究科 救急・災害医療システム学 教授 太田 凡、同 大学院医学研究科 ゲノム医科学 教授 田代 啓および同大学院医学研究科 麻酔科学 教授 佐和貞治(現 京都府立医科大学附属病院 病院長)らの研究グループは、COVID-19患者の血清中の生理活性物質であるサイトカインの濃度を経時的に測定し、患者の臨床データと併せて解析を行い、COVID-19サイトカインストームが発生する経路モデルを見出しました。本研究成果に関する論文が、2024年2月27日付で学術雑誌「Frontiers in Medicine」に掲載されましたのでお知らせします。
 COVID-19サイトカインストームでは、連続的かつ異常上昇を示すサイトカインの一群が造血前駆細胞から免疫細胞であるヘルパーT細胞への分化経路上にあることから、サイトカインの経時的血中濃度変化の情報を有効に活用することで、COVID-19サイトカインストームの発生機序の解明、治療への応用、創薬研究などに貢献できる可能性が考えられます。
 

論文情報

雑誌名 Frontiers in Medicine
発表媒体 オンライン速報版
雑誌の発行元国 スイス
オンライン閲覧 可 https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmed.2024.1319980/full
掲載日 2024年2月27日(現地時間)
論文タイトル(英・日)
 Potential marker subset of blood-circulating cytokines on hematopoietic progenitor-to-Th1 pathway in COVID-19
(COVID-19における造血前駆細胞からTh1細胞への分化経路の血液循環サイトカインの潜在的マーカーサブセット)
代表著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 救急・災害医療システム学 太田 凡
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 田代 啓
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 佐和貞治
 (現 京都府立医科大学附属病院)
共同著者 
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 高島康郎
 京都府立医科大学大学院医学研究科 分子病態感染制御・検査医学 稲葉 亨
 京都府立医科大学大学院医学研究科 救急・災害医療システム学 松山 匡
 京都府立医科大学大学院医学研究科 生命基礎数理学 吉井健悟
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 田中雅深
 京都府立医科大学附属病院 臨床検査部 松本和道
 京都府立医科大学大学院医学研究科 麻酔科学 須藤和樹
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 徳田雄市
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 大見奈津江
 京都府立医科大学大学院医学研究科 ゲノム医科学 中野正和
 京都府立医科大学大学院医学研究科 感染病態学 中屋隆明
 京都府保健環境研究所 藤田直久
 京都府立医科大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学 外園千恵
 
プレスリリース資料はこちら

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