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【論文掲載】オープンソースで実現するマウスの視力・視機能定量化:低コストな視覚運動反応(OMR)計測プラットフォームを開発~標準化講習プロトコルにより、評価者の経験に依存しない安定した視力測定が可能に~

本研究成果のポイント

○網膜色素変性症などの眼疾患に対する遺伝子治療や再生医療の研究において、マウスの「視力」や「コントラスト感度(明暗の差を見分ける能力)」を定量評価することは極めて重要です。しかし、既存の商用測定装置は高額でカスタマイズが難しく、水迷路などの学習型テストは長期間のマウストレーニングを要することが研究普及の大きな壁でした。
○汎用PC、Webカメラ、4枚のディスプレイ、3Dプリンタ製パーツ、およびPythonベースの直感的な操作GUIを組み合わせ、低価格で自作・導入可能なマウスの視覚運動反応(Optomotor response: OMR)計測プラットフォームを構築しました。
○実験者向けの1時間標準化講習プロトコルを確立することで評価者間の測定誤差を排除。正常マウスの視力・コントラスト感度の正確な測定に加え、加齢に伴う視力低下や、網膜色素変性症モデルマウスにおける視力消失を非侵襲的かつ迅速に検出することに成功しました。
〇ハードウェア設計図(3Dデータ)および制御プログラムをすべて無料公開(GitHub)することで、国内外の多くの研究室への導入を促し、眼疾患の治療法開発や視覚生理学研究の加速に貢献することが期待されます。
 

研究概要

 京都府立医科大学 学部生 浅山萌絵、同大学大学院医学研究科 細胞生理学 助教 末松尚史、同 講師 相馬祥吾、同大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学 大学院生 池田敏英、同 病院助教 青木崇倫、同 助教 田中 寛、群馬大学生体調節研究所 准教授 堀居拓郎、京都府立医科大学大学院医学研究科 循環器内科学 講師 星野 温らの研究グループは、市販のハードウェアとオープンソースソフトウェアを組み合わせ、極めて低コストかつ高精度にマウスの視力を測定できる実験プラットフォームを開発しました。本研究成果は、科学雑誌『The Journal of Physiological Sciences』に2026年10月23日付けで掲載されましたのでお知らせします。
 本研究成果は、ハードウェアの構築データ(STLファイル等)や操作プログラムとともに、学術雑誌に掲載され、GitHubにて公開されました。本システムにより、資金やスペースに限りのある研究室でも高度な視機能評価が可能となり、創薬・遺伝子治療研究のハイスループット化が期待されます。
 

論文情報

雑誌名 The Journal of Physiological Sciences
発表媒体 オンライン速報版
雑誌の発行元国 日本
オンライン閲覧 可
URL:https://doi.org/10.1016/j.jphyss.2026.100113
掲載日 オンライン速報版:2026年10月23日(日本時間)
論文タイトル(英・日)
An open-source platform for measuring optomotor responses in mice
(日本語:マウス視覚運動反応計測用オープンソースプラットフォーム)
代表著者
 京都府立医科大学大学院医学研究科 細胞生理学     相馬祥吾
共同著者(# 共同筆頭著者)
 京都府立医科大学大学院医学研究科 細胞生理学     末松尚史#
 京都府立医科大学                   浅山萌絵#
 京都府立医科大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学 池田敏英#
 京都府立医科大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学 青木崇倫#
 京都府立医科大学大学院医学研究科 視覚機能再生外科学 田中 寛
 群馬大学 生体調節研究所               堀居拓郎
 京都府立医科大学大学院医学研究科 循環器内科学    星野 温
 
プレスリリースはこちら

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