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細胞生物学/生物学教室

細胞生物学HP https://kpum-cellbiology.com/

大学院科目名 細胞生物学
医学部教室名 生物学教室
スタッフ
 
  教授 吉澤 達也
准教授 山田 大祐
助教(学内講師) 後藤 仁志
 
研究内容
 運動器(骨と骨格筋)は、身体活動を支える機能のみならず、ミネラル・代謝産物・ホルモンを介した他臓器の機能調節などを持つマルチタスクな臓器です。
 骨の量や質の低下は骨粗鬆症や骨折を引き起こし、ひいては要介護状態や寝たきり、死亡リスクの増加まで引き起こします。さらに、骨粗鬆症は糖尿病・動脈硬化・高血圧・脂質異常症・慢性腎臓病・慢性閉塞性肺疾患・うつ病・認知症など様々な疾患と連関していることから、骨の健康をこれらの疾患を含めて考えることが重要です。骨格筋の量や機能の低下は、心血管系疾患・がん・認知症・寿命と相関することが報告されています。したがって、運動器はヒトの生命活動を根底から支える非常に重要な臓器なのです。
 当研究室は、運動器自身の量や質を保つ新たな分子メカニズムや、運動器から産生される新規ホルモンの役割を解き明かすことで、運動器を基盤とした様々な疾患の予防・治療法開発のシーズとなることを目指しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1)運動器を基軸とした新たな生体の恒常性維持機構の解明
A. 運動器の量や質を保つ新たなシグナル伝達機構の解明
 運動器のリモデリング(再構築:合成(形成)と分解(吸収)の繰り返し)には、定常状態のリモデリングと骨折や筋損傷などの障害時リモデリングがあります。骨と骨格筋の恒常性維持に関わる新規因子を発見するため、それぞれの段階にあったリモデリングを操作した各種モデルマウスを作成し、遺伝子発現の網羅的解析やタンパク質の解析を行っています。現在、骨芽細胞による骨髄中の血管と神経の調節機構や、免疫細胞による骨格筋再生の新しい制御機構を見出しています。今後も健康長寿につながる新しい運動器恒常性維持機構の解明を目指します。
B. 運動器による他臓器の恒常性維持機構の解明
 最近私は、既知骨ホルモンでは説明できない骨の新しい内分泌作用を発見しました(未発表)。そこで、新規骨ホルモンの発見および骨組織による新たな生体機能調節機構の解明を目指して解析を進めています。現在、新規骨ホルモンの候補をスクリーニングし、分子レベルから細胞・個体レベルの解析を行っています。
 
2)脂質による新たなタンパク質翻訳後修飾の研究
 脂質によるタンパク質翻訳後修飾は、タンパク質の局在・安定化・活性などを制御し、シグナル伝達経路などに深く関わっています。そこで、脂肪酸アシル化修飾による生体恒常性維持機構とその変容による疾患を研究し、新たな概念の構築や生命現象の根幹に関わる研究を推進していきます。
A. 新規翻訳後修飾によるホルモン核内受容体制御機構の解明
 ホルモン核内受容体の新たな翻訳後修飾をスクリーニングし、新しい機能調節機構を解析しています。現在、筋萎縮に関わるグルココルチコイド受容体の新規翻訳後アシル化修飾を見出しており、ステロイド薬の副作用軽減法開発への足がかりにしたいと考えています。
B. 中鎖脂肪酸由来アシル化修飾の研究
 最近私は、世界でも報告のないリジン残基への中鎖脂肪酸アシル化修飾を発見しました(未発表)。中〜長鎖脂肪酸由来アシル化修飾の研究報告は世界でも極めて少なく、大部分が未解明です。今後も、a.中鎖脂肪酸アシル化修飾機構の解明、b.新規中鎖脂肪酸アシル化修飾タンパク質の同定とその機能解析、c.中鎖脂肪酸アシル化修飾の個体レベルでの役割解明など、独創的な研究を展開していきます。
 
3)応用研究
 研究の社会への還元の一環として応用研究も進めており、骨に特異的に薬剤を届ける手段として、骨指向性ドラッグデリバリーシステムの開発を他大学と共同で進めています。現在、特許出願準備中であり、今後は応用・実用化を目指します。
研究業績
教室独自のHP(https://kpum-cellbiology.com/)参照
問い合わせ先
TEL:075-703-4941
FAX:075-703-4978
e-mail:yoshizaw@koto.kpu-m.ac.jp
教室独自のHP https://kpum-cellbiology.com/

〒602-8566. 京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465

お問い合わせ先
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