目的
少子高齢化が進行する中、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年1月推計)」によると、団塊の世代が平成37年には75歳以上に到達し、高齢者人口がピークを迎えることが予想されています。リハビリテーションの対象者は増え、リハビリテーション医療を提供する人的資源は減少することが予想されています。このような状況の中、新しい効率的なリハビリテーションを早急に展開していくことが求められています。
当講座は、この超高齢社会におけるリハビリテーション医学・医療の課題解決のために、「運動学習」「運動調整」「運動補助」というキーワードをもとに、先進的なリハビリテーション医療の研究を行うことを目的としています。
研究内容
<運動学習>
リハビリテーションにおける練習の基本概念である「運動学習」に準拠して開発された歩行・バランス練習支援ロボットを用いて、効果的な練習法を開発していきます。脳卒中片麻痺に対する歩行練習と、脊髄症に対するバランス練習の臨床研究を開始しています。
<運動調整>
リハビリテーションにおいて、痙縮、麻痺は大きな問題となります。薬物療法(バクロフェン、ボツリヌス毒素など)や生体物理刺激(磁気刺激、電気刺激)などを組み合わせ、その障害をコントロール(運動調整)できれば、従来よりも効果的にリハビリテーションを行うことができます。これらの最適な組み合わせの研究を遂行するとともに、その効果を客観的に観察できる定量的評価法を開発していきます。
<運動補助>
リハビリテーション分野では、広く運動を補助する装具の開発が行われていますが、多くの課題を抱えております。これは、リハビリテーションがきわめて広い分野を担っているからです。効果的な装具の開発には、その対象ごとの戦略が必要になります。当講座では、それぞれの分野でのニーズをきめ細かく分析して、「軽い、美しい、優しい」をコンセプトに補装具の開発を行っていきます。
開設期間
平成27年4月1日~平成31年3月31日(短縮して終了)
平成30年度実績
詳細はこちら(PDFファイル)
共同研究機関
公益財団法人綾部市医療公社
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