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学長所信表明

所信表明

はじめに

京都府立医科大学は2022年の創立150周年を経て新しい第一歩を踏み出しました。
府立医大維新とも言えます。過去150年の間には幾度か存亡の危機を経験し、それを
乗り越えてきた実績があります。   しかし、この先50年、100年の社会環境の変化、
人口減少を考えますと常に時代のニーズに即した変革が必要です。
府立医大が持続的に発展するための絶対条件は次の3項目と考えます。
1.地域に軸足を置いた大学のスタンスを守り続ける
2.世界トップレベルの研究・臨床を追究し発信し続ける
3.志が高く有能な人材を育成し続ける
これらを実現するために下記の事項を行っていきます。
 
1) 京都府との連携のさらなる強化 
京都府の政策医療の唯一の担い手として、第一種感染症指定医療機関、総合周産期母子医療センター等の役割をリーダーとして果たしています。今後も政策医療の策定ならびに遂行に最大限尽力します。また京都府が有するビッグデータを活用した健康・医療・福祉政策の立案と実装の中心的役割を果たしていきます。さらに府北部・南部の医療機関とのICTを活用した遠隔医療の拠点としての役割を果たしていきます。
2) 大学整備構想の実現 
令和3年度に作成した基本計画を軸に、河原町キャンパス、広小路キャンパスの施設整備の実施計画・設計を進め、まずは高度・先進的で質の高い医療を遂行するための附属病院整備構想を実現化するためにあらゆる努力をしていきます。
3) 医学・看護学準備教育のさらなる充実 
入試室の整備や高大接続の推進を通して、多様で優秀な学生を受け入れられるように努めます。入学後には医学・看護学への準備教育として、教養はもとより人間力やプロフェッショナリズムを身に付けられるような教育体制を構築します。
4) 医学・看護学科の卒前・卒後教育の新たな展開と充実 
医学科においてはCBT/OSCEの公的化に伴い、医師国家試験を挟んだ卒前2年・研修医2年の4年間の実習・研修を計画的に行い、その後の専門医教育に繋げられるプログラムを構築します。またIRセンターの充実により、教学に関するデータ収集・分析を行い、教学マネジメントを推進し、教育の質の向上を図りたいと思います。看護学科においては卒前教育・実習と附属病院看護部による卒後教育の連携の強化を推し進めます。さらに保健師育成、助産師育成、精神看護専門看護師コースを博士前期課程に組み入れる準備を進めます。
5) アカデミア研究基盤の環境整備
本学のアカデミア人材育成には大学院生への支援と研究環境の持続的な整備が不可欠です。様々な育成基金を設立し、若手研究者の研究活動を支援します。地域の中核であり特色ある研究大学として他施設との連携で成果を上げ、また医工連携によりSociety 5.0型未来技術人材を育成することも視野に入れます。
6)研究財政基盤の確立
世界トップレベルの研究のためには、研究財政基盤の確立が不可欠であり、これらの資金は大型公的資金のみでは賄うことができず、大学独自の基金設立と財界・産業界からの寄附金が必須です。研究成果を可視化し、持続可能で計画的な予算を立てるための資金調達に最大の尽力を行います。
7) 大学教職員の本来業務の見直しの徹底と働き方改革への対応
2024年さらにその後10年にわたる医師の働き方改革に向けて、医師・看護師・医療専門職の本来業務の徹底した見直しを行い、特定行為看護師を育成してキャリアアップを図ると同時に、効果的なタスクシフトを目指します。教職員の働き方改革のため、教職協働で業務を改革し、多様な働き方とDXを推進します。
8) 教育・研究・臨床における国際化
国際学術交流センターの充実を図り、提携校を拡大して益々の交流を進めて行きたいと思います。また教育・研究・臨床において日本に留まらずボーダーレスに展開することを大学の文化として定着させたいと思います。
9) 地域医療構想を見据えた洛中アライアンスの構築 
2025年以降には地域医療構想の下で、医療機関での病床機能の明確化と病床数の適正化が進んでいきます。府立医大は高度急性期・急性期に特化した医療機関として、京都第二赤十字病院や京都鞍馬口医療センター等近隣の医療機関、クリニックと連携して地域完結型の洛中アライアンスを構築し、京都府における地域医療の中核であり続けます。
 

京都府公立大学法人 京都府立医科大学

学長夜久 均

〒602-8566. 京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465

お問い合わせ先
TEL:075-251-5111
FAX:075-211-7093