図書館メールNews 第217号………………>>>>>2012.10.11 発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  目次 ……………………………………………………………………………………………… 【1】--- コラム第6弾! 第5回 「ライブラリーの専門性向上を目指して」                       / 化学教室 鈴木 孝禎先生 ……………………………………………………………………………………………… 【2】--- 15ミニッツレクチャーを実施します(PubMed・医中誌Web) ……………………………………………………………………………………………… 【3】--- 不要図書を大募集!~リユース市開催にむけて ……………………………………………………………………………………………… 【4】--- セミナー室の機器(モニターテレビ・ブルーレイ)が新しく! ……………………………………………………………………………………………… ……………………………………………………………………………………………… [ Book Review ]・・・編集後記にかえて ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】 コラム第6弾! 第5回 「ライブラリーの専門性向上を目指して」                       / 化学教室 鈴木 孝禎先生 ………………………………………………………………………………………………   「ライブラリー」というと何を思い浮かべるでしょうか?科学に携わってい  ない一般の方は、いろいろな本がたくさん置いてある図書館をイメージすると  思います。科学に携わる生物学者は、抗体ライブラリーやsiRNAライブラリーを  思いつくかもしれません。私を含め、化学、特に医薬品化学の研究者にとって  の「ライブラリー」は、「化合物ライブラリー」です。化合物ライブラリーと  いうのは、いろいろな本を貯蔵する図書館のように、いろいろな化合物を整理  している貯蔵庫を意味します。薬は一般に標的タンパク質に結合して作用を発  揮しますが、創薬研究者は、この化合物ライブラリーから標的タンパク質に結  合する化合物、すなわち薬のタネを見つけます。メガファーマと呼ばれる大手  製薬会社では、100万個以上の化合物からなるライブラリーを整備しており、  様々な疾患に対応した薬のタネが見つかるそうです。メガファーマの持つ化合  物ライブラリーは図書館に例えるなら、不特定多数の人が様々な目的のために  利用できる国会図書館ではないかと思います。一方、大学の小さな一研究室で  は、そのような大規模なライブラリーを構築することは困難です。そこで、我  々は数年前から、ある特定のタンパク質にだけ作用することを目的とした「フ  ォーカストライブラリー」の構築を行っています。そのライブラリーの化合物  数は、せいぜい500個程度です。しかしながら、そのライブラリーはその標  的タンパク質専用に使える専門性の高いライブラリーで、その中からメガファ  ーマでも見つけられないような非常にユニークな活性を持つ化合物を見つける  ことに成功しています。医学部の学生が、ある医学書を求めて国会図書館に行  っても見つけることが出来なかったが、医学専門の医大図書館で簡単に見つけ  ることが出来た、というイメージです。このように、医大図書館の目指すとこ  ろは、その専門性の向上ではないかと思います。文学部の学生が太宰治につい  て調べようと医大図書館を訪れても得られるものは無いでしょうが、医学部の  学生や職員にとっては欲しい情報が容易に得られる専門性の高い心地良い医大  図書館であってほしいと思います。私は、今年度から、附属図書館運営協議会  の委員を務めておりますが、専門性の高い図書館を目指して努力させて頂きた  いと思っております。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 15ミニッツレクチャーを実施します(PubMed・医中誌Web) ………………………………………………………………………………………………     PubMedや医中誌Webについて、基本的なことから知りたいけれども  図書館の講習会に1時間も参加する余裕はないという方のために、  15分間の短いレクチャーを企画しました。   データベースの特徴、ホームページへの行きかた、基本的な検索方法、  文献PDFの入手まで、基本的な部分だけを、15分でまとめて説明します。   10月中は、毎週月曜日に実施します。申し込み不要ですので、お気軽に  図書館カウンターにお声かけください!お待ちしております。     ご利用が多ければ、今後継続的に実施していく予定です。     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~    ◆ 日 時: 平成24年10月の毎週月曜日 1日(済)・15日・22日・29日          11:00 / 16:30 の2回           ◆ 場 所: 図書館カウンター周辺   ◆ 内 容: 医中誌WebまたはPubMedを選択して下さい。   ◆ 事前申込: 不要 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 不要図書を大募集!~リユース市開催にむけて ………………………………………………………………………………………………   今年度図書館は新館オープンから20周年を迎えました。20周年特別企画  として、さまざまな催しのひとつに「図書のリユース市」を予定しており、そ  の開催にむけて、学内の皆さまからご提供いただける図書を募集いたします。     ◆・募集期限 : 平成24年10月19日(金)まで   ・募集対象 : ①ご不要な図書 ②ジャンルは不問 ③書き込みのないもの  ◇ 図書館カウンターにご持参ください。    通常の寄贈と区別するため「リユース市用」とお伝えください。     ◇ リユース市終了後残った図書については図書館の判断にご一任ください。  ◇ 詳細は図書館ホームページ「新着情報(2012/Sep/27)」をご覧ください。     ◇ ご不明な点などありましたら、下記までお問合わせください。     電話:212-5400(リユース市担当)        リユース市は10月23日(火)より附属図書館にて開催します。       ★ どなたでもご自由にお持ち帰りいただけます。 ★       ★ お気に入りの1冊を探しにぜひお越しください! ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【4】 セミナー室の機器(モニターテレビ・ブルーレイ)が新しく! ……………………………………………………………………………………………… メールNews第212号で紹介しましたセミナー室のモニターテレビが新しく  なり、ブルーレイも新たに設置されました!どうぞご利用下さい。   通常はセミナー室1(南側)に設置しています。セミナー室2で使用される  場合は移動できますので事前にご連絡下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ …………………………………………………………………………………………………   [Book Review]・・・「『クラシック音楽』はいつ終わったのか?」   岡田暁生「『クラシック音楽』はいつ終わったのか?」(人文書院 2010)は、  第一次世界大戦を軸として音楽史を俯瞰しようとした試み。京大人文研のシリー  ズの一冊。「芸術表現につきつけられたアポリア」と帯に書かれているように、  当時の社会状況が彷彿としてくる思いがする。落日しつつあった西洋社会の閉塞  感も窺えそうだ。アドルノ前後の音楽界重鎮をめぐる叙述も生々しいし、現代音  楽の胚胎期を垣間見ることができよう。(S.K)       トップページ:  http://booklog.jp/users/kpumlib/ この本のページ: http://booklog.jp/item/1/4409511106 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ………………………………………………………………………………………………  図書館メールNews  第217号 2012.10.11 発行(隔週木曜日発行)  編集・発行 : 京都府立医科大学附属図書館          library@koto.kpu-m.ac.jp          http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/library/          ………………………………………………………………………       (図書館メールNewsのバックナンバーはこちらから↓) http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/library/mailnews/index.html ………………………………………………………………………………………………