図書館メールNews 第 136 号 ……………………>>>>>2009.9.3 発行 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  目次 ……………………………………………………………………………………………… 【1】--- コラム第3弾! 第4回「看護におけるリンゴとバナナとミカン」                        / 看護学科 岡山 寧子先生            ……………………………………………………………………………………………… 【2】--- 「最新医学」「整形外科看護」など                   日本語27誌がwebにて再トライアル中! ……………………………………………………………………………………………… 【3】---  ビジネス・パソコン・医療・・日経BP社の50誌がパソコンで読める! ……………………………………………………………………………………………… ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】 コラム第3弾! 第4回「看護におけるリンゴとバナナとミカン」                        / 看護学科 岡山 寧子先生  ………………………………………………………………………………………………  看護職の身分法、業務法である保健師助産師看護師法(保助看法)の改正法が、  先日の衆院本会議で可決、成立しました。改正保助看法では、保健師、助産師の国  家試験の受験資格となる修業年限を半年以上から1年以上に延長することや、  看護師の国家試験は、看護系大学の卒業を明記することが盛り込まれています。   ご存知の通り、保助看法とは、看護職の資質を向上し、もって医療及び公衆  衛生の普及向上を図ることを目的とする法律であり、昭和23年、GHQ(連合軍最  高総司令部)の指導の下で制定されたものです。それまでの看護職、つまり看  護師・助産師・保健師は、独自の歴史を持ち、それぞれに発展してきました。  最も古い歴史をもつ助産師は、明治23年制定の産婆規則が制定され、早くから  独立して活動してきました。また、明治初めにその教育が開始された看護師で  は大正4年に看護婦規則が、保健師では昭和16年に保健婦規則が制定されまし  た。   戦後間もない頃のGHQ指導下での保助看法制定に至る経過については、当時、  直接制定に関わられた金子光氏の著書「初期の看護行政」(日本看護協会出版  会1992)に詳しく述べられています。その中で、看護の独自性や専門性、助産  業務の「医業か看護か」等々、日米の関係者間で、熱い議論が交わされたこと  がうかがわれます。中でも「総合看護」を目指す保健師法案の動きがあったこ  とは、今の看護界の状況を考えると、非常に興味深く読み取ることができます。  それは、看護に対する新しい思想、すなわち、看護・保健・助産に分けられて  いる機能をあわせて1つにして、従来個々別々に規定されていた3つの制度を  統一した「保健師法」を制度化しようとするものでした。今の保健師とは異な  り、「保健師」の免許を得た者は、助産・看護・保健の全ての業務を行うこと  ができるというものです。当初はGHQ指導者によって積極的に推し進められ、  厚生省もその法案の準備を前向きにすすめていたようでしたが、ある日突然、  GHQ指導者が「リンゴとバナナとミカンは同じ果物であるが、種類が違うので  1つにするのは無理」と発言し、結局「保健師法」は表に出ることなく、保健  ・助産・看護の3職種そのままの現行の保助看法となりました。「保健師法」  は当時としては画期的な考え方であり、看護を専門職とするために必要な高等  教育への礎石になると考えられていたのですが、当時の日本の状況では実施困  難と判断されたようです。   それから60年余り、保助看法は社会的な要請を受けて、20回以上も改正され、  今日に至っています。2001年、男女共同参画社会基本法の理念に基づいて、保  健婦・助産婦・看護婦の名称を保健師・助産師・看護師に変更したのも時代の  流れを感じます。   そして今、この「リンゴとバナナとミカンは種類が違うので1つにするのは無  理」という意味を改めて考える時が来ているように思います。というのも、本学  のように4年間で保健師・看護師・助産師の国家試験受験資格を取得できる看護  系大学の急増によって、様々な面でのひずみが生じてきたからです。要するに、  リンゴとバナナとミカンは種類が違うのに、それをミックスジュースのような教  育を実践してきたことによって、リンゴとバナナとミカン個々のうま味が薄れて  しまったようなものなのではないでしょうか。今一度、保助看法と看護の歩みを  振り返り、リンゴとバナナとミカンである保健・看護・助産3職種の専門性・独  自性をしっかりとみつめ、看護のこれからを考えていくことが大切なのではない  でしょうか。もっとも、看護界では、それらに対する努力がすでに始められてい  るのも事実です。先日の保助看法改正もその一端だといえます。それらの流れを  冷静にとらえ、看護の発展に繋げていきたいものです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【2】 「最新医学」「整形外科看護」など日本語27誌がwebにて再トライアル中! ………………………………………………………………………………………………     6月に行い非常に人気の高かったPierOnlineシリーズを期間限定で再び提供い  たします。  <トライアル期間>9月30日(水)まで  <アクセス先> http://www.pier-online.jp   ID/PWは、京府医大パスワード一覧表  (http://www2.kpu-m.ac.jp/~library/OJ/OJpassword.pdf)に表示しています。   PDFを開くためのパスワードは、図書館(libej@koto.kpu-m.ac.jp)までお問い  合わせください。  <PierOnline27誌>  国内の学術出版社が発行する医学・薬学雑誌7誌  1.最新医学  2.癌と化学療法  3.外科  4.Pharma Medica  5.ゲノム医学  6.Liver Cancer  7.Biotherapy  看護系メディカ出版発行の20誌  1.ペリネイタルケア  2.ブレインナーシング  3.オペナーシング  4.ネオネイタルケア  5.ハートナーシング  6.エマージェンシー・ケア  7.インフェクションコントロール  8.透析ケア  9.消化器外科ナーシング  10.泌尿器ケア  11.整形外科看護  12..眼科ケア  13.呼吸器ケア  14..糖尿病ケア  15.ナーシングビジネス  16.リハビリナース  17.脳神経外科速報  18.バスキュラー・ラボ  19.サーキュレーション・アップ・トゥ・デート  20..ニュートリションケア ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【3】 ビジネス・パソコン・医療・・・日経BP社の50誌がパソコンで読める! ………………………………………………………………………………………………   さまざまな専門分野の雑誌を収録し、記事の検索ができる日経BP記事検索  サービスをトライアルで公開します。  【収録誌】   日経メディカル、日経ドラッグインフォメーション、日経ヘルスケア、日経   ビジネス、日経ベンチャー、日経エコロジー、日経情報ストラテジー、日経   マネー、日経アーキテクチュア、日経コンストラクション、日経ホームビル   ダー、日経コンピュータ、日経SYSTEMS、日経ソリューションビジネス、日経   ソフトウエア、日経Linux、日経コミュニケーション、日経NETWORK、日経BPガ   バメントテクノロジー、日経エレクトロニクス、日経ものづくり、日経マクロ   デバイス、日経Automotive Technology、日経サイエンス、日経ヘルス、日経   キッズプラス、日経レストラン、日経デザイン、日経ビジネスアソシエ、日経   パソコン、日経PC21、日経ビギナーズ、日経WOMAN、日経TRENDY、日経おとなの   OFF    【アクセス先】  『日経BP記事検索サービス』トップページ   http://bizboard.nikkeibp.co.jp/daigaku/  【利用期間】   2009年9月1日(火)〜2009年10月31日(土)  【使い方】   上記URLトップページの左フレームの一番下に説明ページへとぶボタンが並  んでいます。  ●検索方法   (キーワード検索のほか、詳細な条件を指定しての検索も可能です。)  ●PCスキルアップ講座   (論文作成時のPC操作に行き詰っても素早く解決) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ………………………………………………………………………………………………  図書館メールNews  第 136 号   2009.9.3 発行(隔週木曜日発行)  編集・発行 : 京都府立医科大学附属図書館          library@koto.kpu-m.ac.jp          http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/library/          ………………………………………………………………………       (図書館メールNewsのバックナンバーはこちらから↓) http://www.f.kpu-m.ac.jp/k/library/mailnews/index.html ………………………………………………………………………………………………