ブックタイトル京都府立医科大学

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概要

京都府立医科大学

京都府立医科大学を卒業して4年間の大学院生活を終えようとしていた冬のある日、厚生労働省行きが決まりました。部署は医政局研究開発振興課、医薬品や医療機器の研究開発を担っている部署です。その中の再生医療推進室に専門官として期限付きで赴任しました。当初は「ヒト幹細胞臨床研究に関する指針」に則って研究者から申請された研究計画を、審査委員の先生方の意見を反映させながら、基準にそった計画へと申請者と共に作り上げる仕事をしました。その後、iPS細胞研究を含む再生医療が今後発展していけるよう体制づくりをするための、再生医療新法案を作り上げる業務もスタートし、まさに日本における再生医療転機の現場で働かせていただきました。昨年帰学して、本学に設立されつつある研究開発・質管理向上統合センターの立ち上げに携わらせていただいております。大学全体として、研究倫理や利益相反等について、研究者一人ひとりの意識を高める取組みを行うと同時に、基礎研究から臨床研究・治験さらには製造販売後臨床研究まで幅広く研究活動を支援することで、研究活動の倫理性及び科学性を担保する体制整備を進めており、このセンターはその核となることを期待されております。これらの仕事には、行政の知識に加えて倫理的思考も求められ、基礎研究と臨床医学との経験の裏打ちを必要とします。花園キャンパスで医療人として必要な一般教養を学び、河原町キャンパスの医学教育で医師としての礎を学んだ京都府立医科大学での経験が、まさに今の私を支えてくれています。卒業後も多様な進路があり、世界レベルの研究と臨床を様々な比重で体得していけます。当大学に入学する皆さんには、学ぶ喜びを感じながら成長し、バランスのとれた医療人として羽ばたかれる事を願っております。本学大学院医学研究科医療フロンティア展開学講師今井浩二郎■平成13年卒業京都府立医科大学を卒業して公立南丹病院初期研修医合田武司■平成26年卒業私が6年間の学生生活で得た経験を1つのモデルケースとしてここに示します。学年毎におおまかに抽出すると、・1回生、生物学教室教授のご厚意で研究というものに初めて触れる。・2回生、前年の流れを汲んで解剖学教室に少しお世話になる。・3回生、当時興味のあったiPS細胞について学ぶため免疫学教室に通う。・4回生、部活で知り合えた先輩の影響でカナダに研究留学をする。免疫学教室での経験が活き、現地の研究プレゼン大会で表彰される。本学の橘賞にも選ばれる。・4回生~、免疫学教室で知り合った先輩の誘いで国試対策委員長を務める。・6回生、医学教育学教室教授のご厚意で、国試対策について学会発表をする。といったものがあります。自慢混じりですが、今こうして後悔することなく学生生活を振り返られるのも本学で出会えた人たちのおかげだと感謝しております。また、本学で得た経験は学生生活で完結するものではなく、将来に向けて自分の基盤となるものです。現在、私は京都府中部にある「公立南丹病院」で初期研修医として働いています。日本が世界に先駆けて直面する超高齢社会において、「地域医療・高齢者医療」はある意味最先端の医療であり、そのような地域の基幹病院で学びたいと思って志願しました。右も左もわからない毎日ですが、学びがいを感じながら働けるのも日本・京都の医療に貢献したいという志を本学で育ませてもらったおかげだと思います。様々な個性をもつ学生を主体として扱いつつも、困った時には常にその懐の大きさで私たちを受け止めてくれる本学は最高の学びの環境です。本学のスローガンを胸に共に頑張っていきましょう。医学科School of Medicine 16