ブックタイトル京都府立医科大学
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京都府立医科大学
海外研修を受けた学生・卒業生の声オクラホマ大学へ臨床留学して医学科第6学年(愛知県・千種高等学校出身)伊藤惇私は5年次の7月に、アメリカのオクラホマ大学精神科で4週間の実習に参加しました。留学では現地医療の見学に加えて、問診や身体診察を体験し、幅広く臨床経験を積むことができました。最初は、現地の方が話す英語のスピードや文化の違いに苦労しましたが、慣れるに連れて、チームの中で与えられる役割も増え、毎日がとても充実していました。アメリカの医学生は責任感が強く、早朝から始まる厳しい実習においても、積極的にチーム医療の一角を担います。担当患者の診察、評価はもちろん、治療計画、退院計画までも、医学生が携わります。そして、彼らは上級医・レジデントからの的確なフィードバックや系統的な講義を受けて、さらに臨床能力を高めていきます。多様な教育体系にて、学生の挑戦を歓迎する医療現場が、オクラホマにはありました。現地での生活は、日本では決してできない経験の連続でした。医療分野での違いはもちろんのこと、人種、言語、食事といった文化の違いを肌で感じることで、日本の医療や文化について考えるきっかけとなりました。また、当大学において、医療従事者として切磋琢磨する友人ができたことも、かけがえのない経験となりました。私は留学準備の際に、本学の多くの先生や友人に多分なるご支援を頂きました。本学では留学に向けて、英語での勉強会が毎週開かれており、それを支援して下さる先生方も大勢います。ぜひ皆さんも、本学の環境を生かして、学生のうちから世界へ挑戦してみてはいかがでしょうか。オクラホマ大学医学部への臨床留学を通じて一昨年の7月から約1ヵ月間、私はアメリカ、オクラホマ大学の産婦人科と小児科に臨床留学しました。当初は言語・文化の違いがとてつもなく大きく感じられ、留学をためらっていました。しかし、今振り返りますと、あの1ヶ月で得た強烈なインパクトや経験、人との繋がりは何物にも代えがたいものであったと実感します。それらは医療人として、ひいては一個人としての私の、考え方、生き方に間違いなく影響するものでした。まず驚いたのは、アメリカの学生のプロフェッショナリズムです。圧倒的な勉強量・知識量もさることながら、早い日には朝4時半から病棟に向かい、担当患者様のプレゼン・アセスメント・治療計画や退院計画にも携わる姿勢。学生だから、という言い訳・妥協をしないストイックさがそこにはありました。また、いわゆる“屋根瓦式”のチームをベースに、上級医・レジデントが良き教育者として、空いた時間を使って盛んにディスカッションを行ってくださった事も、とても印象的です。そして何より、オクラホマという土地柄、出会った人々の素晴らしさは忘れられません。今でも目を閉じると、私を支えてくださった多くの人々の笑顔や、赤土の大地が思い起こされ、自分は本当に素晴らしい1ヶ月を送ったのだなぁ、という気持ちで満ち溢れます。留学するに当たり、多くの先生方、事務の方、先輩方に大変御世話になりました。本学には、この様にグローバルな視野を培うための素地が十二分にあります。是非、多くの物事に興味を抱き、挑戦して下さい。良き医療人としての道を、皆様と共に歩むことを心待ちにしております。神戸市立医療センター中央市民病院初期研修医(平成26年卒業)藤野雄三医学科School of Medicine 12