京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　講師　吉田直久ら研究グループは、大腸癌やポリープの切除における内視鏡的粘膜切除術（EMR）の手技を改良し、腫瘍の周囲を切開してから切除を行うPrecutting EMRが、大腸癌やポリープの取り残しのない確実な一括切除に有効であることを解明し、本件に関する論文が、科学雑誌『Endoscopy』に2019年7月15日付けで掲載されましたのでお知らせします。

本研究は、従来手技であるスネア(金属の輪)を用いて腫瘍を掴み電気的に切除するEMRを改良したもので、病変周囲をスネアで切開することで取り残しなく確実に大腸癌・前癌病変であるポリープを切除できることを解明しました。本研究成果をもとに、今後はより確実かつ低侵襲な大腸癌・ポリープの内視鏡切除が期待されます。

【論文名】
Efficacy of precutting endoscopic mucosal resection with full or partial circumferential incision using a snare tip for difficult colorectal lesions

【掲載雑誌】

Endoscopy〔2019年7月15日オンライン速報版掲載〕雑誌発行元国：ドイツ

オンライン掲載：https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/a-0956-6879

【研究者情報】
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　吉田直久（代表著者）
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　井上健
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　土肥統
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　安田律
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　廣瀬亮平
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学  内藤裕二
京都府立医科大学大学院医学研究科　消化器内科学　伊藤義人
JCHO京都鞍馬口医療センター　消化器内科　村上貴彬
JR大阪鉄道病院　消化器内科　小木曽聖
市立福知山市民病院　消化器内科　稲田裕
西陣病院　消化器内科　稲垣恭和
京都府立医科大学附属病院　病院病理部　森永由紀子, 岸本光夫
 

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