【論文掲載】難治性神経変性疾患「 アレキサンダー病 」の 原因分子を発見

難治性神経変性疾患「アレキサンダー病」の原因分子を発見
 
 
京都府立医科大学大学院医学研究科神経内科学 齋藤光象助教、吉田誠克准教授、水野敏樹教授、山梨大学医学部薬理学講座 小泉修一教授、繁冨英治学部内講師らの研究グループは、慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室 田中謙二准教授、生理学研究所 池中一裕教授、理化学研究所 御子柴克彦チームリーダーらと共同で、マウスを使った実験によって、アレキサンダー病(AxD)の病気の進行が、アストロサイト[1]と呼ばれる脳細胞のCa2+シグナル興奮性[2]が高くなることにより引き起こされることを明らかとしました。AxDは非常に稀な難治性神経変性疾患で、治療法が確立されていない難病です。これまでAxDは、アストロサイト特異的な分子であるGFAP[3]と呼ばれるタンパク質の遺伝子に変異があると発症することが知られていましたが、これがどのようにして病気を進行させるのかは全く不明のままでした。今回研究チームは、AxDモデルマウスを使った研究から、AxDマウスのアストロサイトが、非常に大きく頻度の高いCa2+興奮性を示すことを見出し、これをAxCaと名付けました。このAxCaが起こらないようにした遺伝子改変マウスでは、GFAPの遺伝子に異常があっても、AxCaが起こらず、さらに興味深い事に、AxDの発症が強く抑えられることが明らかとなりました。ヒトでの研究成果が待たれますが、例えGFAPの遺伝子異常があったとしても、AxCaを抑制することで、AxDの進行を抑えられる可能性が示唆されました。
 
 
【掲出雑誌】
 米国科学誌「GLIA」
〔平成30年2月1日午前1時(日本時間)にオンライン版掲載〕
 
【論文名】
 Aberrant astrocyte Ca2+ signals “AxCa signals” exacerbate pathological alterations in an Alexander disease model
 
 
 
報道発表資料はこちら
 
 
 
COPYRIGHT (C) 2012 KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE ALL RIGHTS RESERVED.