ビリルビン値の解釈には新生児期の生理的高値を勘案する。
| 年齢 | 正期産児 | 未熟児 |
| 24時間 | 6.0> | 8.0> |
| 1〜2日 | 8.0> | 12.0> |
| 2〜5日 | 12.0> | 16.0> |
| 以後 | 0.2〜1.0 | 2.0> |
適応の目安を示した。
| 出生体重(g) |
総ビリルビン値(mg/dl) |
|||||
| <1日 | <2日 | <3日 | <4日 | <5日 | それ以降 | |
| <1,000 | 5 | 6 | 6 | 8 | 8 | 10 |
| <1,500 | 6 | 8 | 8 | 10 | 10 | 12 |
| <2,500 | 8 | 10 | 15 | 15 | 15 | 15 |
| >2,500 | 10 | 12 | 15 | 18 | 18 | 18 |
多臓器不全のうちで肝不全の合併はきわめて予後の不良なことに留意する。
動脈血中ケトン体比(AKBR)
acetoacetate/β-hydroxybutylate=肝細胞ミトコンドリア内NAD+/NADH →肝細胞内エネルギーチャージ
| normal state | 1.0以上 |
| subnormal state | 0.7〜1.0 |
| warning state | 0.4〜0.7 |
| critical state | 0.25〜0.4 |
| terminal state | 0.25未満 |
| 代謝機能検査 | 糖負荷試験 |
| 血清コレステロール | |
| 血清アンモニア | |
| 血清アミノ酸分析 | |
| 蛋白合成機能検査 | 血清アルブミン値 |
| プロトロンビン時間 | |
| ヘパプラスチンテスト | |
| 排泄機能検査 | 血清ビリルビン値 |
| ICG負荷テスト | |
| 細網内皮系機能検査 | (リピッドエマルジョンテスト) |
| (オプソニン蛋白測定) |
| 肝静脈血酸素飽和度(ShvO2)モニター 正常値:65〜70% |
肝庇護剤メモ3)
| 一般名 | 製品名 | 用法 |
| グルタチオン | タチオン | 1〜5mg/kg 筋注、静注 |
|---|---|---|
| ・生体酸化還元平衡剤、抗アレルギー作用、解毒作用 | ||
| グリチルリチン | 強力ネオミノファーゲンC | 1ml/kg/日 静注 |
| ・抗アレルギー、解毒作用 | ||
| 肝抽出製剤 | アデラビン9号 | 0.02ml/kg/日 静注 |
メモ3)肝庇護剤については小児投与量は確立していない。
(1)水分・電解質、特にナトリウムのIN/OUT チェック
(2)栄養補給 カロリー補給、低蛋白・低アルブミン血症の補正
(3)肝酸素供給の維持:ドパミン、プロスタグランジンE1、PaO2維持
(4)合併症に対する処置
出血傾向、DICに対する予防:ビタミンK、新鮮凍結血漿、FOY
消化管出血:制酸剤、H2ブロッカー
脳浮腫の予防:マンニトールS
1.L-DOPA(レボドパ)(6〜10mg/kg/日 分3)
増加した偽神経伝達物質に対抗するための正常神経伝達物質前駆体の投与
2.グルカゴン・インスリン療法
グルカゴン1mg、インスリン10単位、10〜15%ブドウ糖500ml,
KCl 30mEq/1(成人量:参考値)
グルカゴンとインスリンの共役作用で肝細胞の再生を促進するとされている。
3.分枝鎖アミノ酸(BCAA)療法
・分枝鎖アミノ酸を多く含み、芳香族アミノ酸をできるだけ少なくした投与を行うことで、偽神経伝達物質の前駆体である芳香族アミノ酸の脳内移行を抑制し、意識の改善を図る。
輸液 アミノレバン(10〜20ml/kg/回)
モリヘパミン(10〜20ml/kg/回)
内服 アミノレバンEN(成人3包,150g/日)
ヘパンED(成人2包,160g/日)
4.交換輸血(新鮮血100〜150ml/kg/回)
5.血漿交換(新鮮凍結血漿100〜150ml/kg/回)
抗凝固療法血液透析法参照
膜型血漿分離

膜型血漿分離器
| メーカー | 製品名 | 膜面積 m2 |
充填量 (ml) |
膜厚 (μm) |
膜孔径 (μm) |
素材 |
| 旭メディカル | プラズマフローOP-02 | 0.2 | 25 | 50 | - | ポリエチレン |
| プラズマフローOP-05 | 0.5 | 55 | 50 | - | ポリエチレン | |
| プラズマフローOP-08 | 0.8 | 80 | 50 | - | ポリエチレン | |
| クラレ | プラズマキュアーPS-03 | 0.3 | 65 | 0.2 | ポリスルホン | |
| プラズマキュアーPS-06 | 0.6 | 65 | 0.2 | ポリスルホン |
6.人工肝補助装置(PAN膜透析法、活性炭潅流法)
(1)経口非吸収性抗生剤投与 カナマイシン、ネオマイシン(50〜100mg/kg/日)
ウレアーゼ産生腸内細菌を減らす。
(2)浣腸、洗腸(数回/日)
(3)ラクツロース投与 モニラックシロップ65% 0.5〜2ml/kg/日 分3内服
・ヒト消化管粘膜には本剤を単糖類に分解する酵素がなく経口投与されたものは消化吸収されることなく下部消化管に到達し、細菌による分解を受けて有機酸を生成しpHを低下させ、アンモニア吸収抑制・ウレアーゼ産生腸内細菌抑制作用を発現する。
(4)グルタミン酸アルギニン投与 アルギメート 0.04〜0.4g/kg/日 点滴 静注 分4〜5回
尿素サイクルの回転を促進し血中アンモニアを減少させる。
肝不全時の栄養代謝管理には、肝細胞のエネルギー基質を考慮した選択が必要であり、その判断にはAKBR測定が有用である。
