話題0514  ボタン電池の誤飲


From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Friday, May 28, 2004 3:02 PM
Subject: [ccn:04696] ボタン電池の誤飲


河村@山口大学先進救急医療センターです。

昨日の当直で、ボタン電池を誤飲した1歳2ヶ月女児の症例がありました。私自身、教科書などではみたことがあるのですが、実際に経験したのは実は初めてでした。親の目の前でゴクリとやってしまったそうで、近医から紹介となりました。来院時誤飲から約3時間少々経過していました。前医での単純レントゲンでは胃内にあるようでした。当科来院後の撮影でもやはり同様に見えましたので、全身麻酔下に内視鏡を行ったところ、いくら探しても見あたらず、再度角度を変えて撮影したところどうやら十二指腸に落ちていたようでした。下剤を投与後に覚醒させ抜管、経過観察入院としました。翌朝のレントゲンでは右側(回腸か上行結腸?)に移動していましたので引き続き経過観察の方針となりました。先ほど、経過観察目的で前医へ転院となりました。

内視鏡操作をするにあたり、小さな子供では我慢ができないでしょうから鎮静をかけざるを得ないと思いますが、万が一の呼吸抑制の際に予備力がないということで全身麻酔下に気道確保しました。もし来院時すでに胃から落ちているということがわかった場合、もしくは胃内にあるにしても自然排出を期待して下剤投与のみで経過観察というのであれば、鎮静・気道確保をしなくてもよかったわけです。どのタイミングで胃から落ちてしまったのかはわかりませんが、もう少ししっかり検索できていればと反省しています。

皆様にお聞きしたいのは
 ・胃内残存のケース、今回は内視鏡下に取り出しを試みましたが、現在の治療の本流はどうなのでしょうか?今回の症例では下剤投与+経過観察と同じ経過を辿ったわけですが・・・。全身麻酔・気道確保までリスクを冒してまで摘出にこだわらなくてもよいのでしょうか。

 ・強力なマグネットがついたカテーテルがあるようですが、当院にはありませんでした。有効性はどうでしょうか。

・胃内に長時間残っている場合、胃酸の影響を受けて電池が溶けたりなど危ないのでしょうが、どのくらいまでなら耐えられるのでしょうか。

その他ご経験のある先生方のご意見をお聞かせください。


From: "SUMITA"
Sent: Friday, May 28, 2004 3:32 PM
Subject: [ccn:04697] Re: ボタン電池の誤飲


住田@砺波総合病院です。

胃内停滞時間が12時間を超し、マグネットカテで取れないようなら内視鏡下に摘出する必要があります。

>  ・強力なマグネットがついたカテーテルがあるようですが、当院にはありませんでした。有効性はどうでしょうか。
過去に経験(5-6例でしょうか)したボタン電池の殆どはこれで摘出できました。透視下で体位を変えたりチューブを出し入れして電池にカテ先を近づけると比較的簡単にくっついてきます。

> ・胃内に長時間残っている場合、胃酸の影響を受けて電池が溶けたりなど危ないのでしょうが、どのくらいまでなら耐えられるのでしょうか。
実験的には24時間を超すと容器が破壊されて内容の漏出をきたして粘膜損傷が生ずるらしいですが、それよりも活きのいい電池ですと電流によって局所が強アルカリとなり数時間以内に粘膜損傷が生ずる可能性があります。アルカリ電池よりリチウム電池の方が危険だったと思いますが....もちろん食道にひっかかった場合はすぐさま取りにいくのは言うまでもありません。

ということで当科では胃内ボタン電池の扱いを以下のようにしています。
1)見つけたら透視下にマグネットカテで取りにいく
2)マグネットカテが無い場合や摘出できない場合は12時間以上胃内停滞するようなら全麻下に内視鏡で取りにいく。
3)幽門を越えていることが確認されれば毎日ウンチを観察してもらう
 

From: "Keiichi Kimura"
Sent: Friday, May 28, 2004 4:03 PM
Subject: [ccn:04698] 異物は食道を通過すれば、、、


木村@大隅鹿屋病院外科です。

> 昨日の当直で、ボタン電池を誤飲した1歳2ヶ月女児の症例がありました。

お疲れ様です。私も何度か経験した事がありますが、胃カメラはした事ないです。というかどうしても必要なら専門施設へ転送します(一般病院勤務なので)。大人で胃内異物を取ろうとしても、食物残渣で異物が見つからない事も多いですよね、、、緊急内視鏡は難しいです。

> ・胃内残存のケース、今回は内視鏡下に取り出しを試みましたが、現在の治療の本流はどうなのでしょうか?

信用出来るかどうかは分かりませんが、多くの教科書には胃内に落ちている場合には経過観察で良いとあります。例外は鋭利なもの、長さ6cm以上のものです。胃を通過した場合には、鋭利なものは3日間同じ場所にとどまる場合、鈍的なものは1週間以上同じ場所にある場合、、、手術だそうです。

> ・胃内に長時間残っている場合、胃酸の影響を受けて電池が溶けたりなど危ないのでしょうが、どのくらいまでなら耐えられるのでしょうか。

住田先生のご意見と違いますが、、、当病院グループで行われているCTの勉強会で紹介された資料の中に、LitovitzT, Schmitz BFらによる文献があります。
 Ingestion of cylindrical and button batteries : an analysis of 2382 cases Pediatrics 89 : 747-757, 1992
これには無症状なら経過観察して良いとあります。48時間以上同じ場所にとどまる場合には摘出すべきだそうです。それ以上みても自然排出される可能性が低いからとあります。電流や電池の内容物の影響は少ないのでしょうか。

またeMedicineというインターネットで見られる教科書(一部有料)には、

Batteries localized beyond the esophagus rarely need to be retrieved  unless the patient manifests signs or symptoms of GI tract injury (eg,  hematochezia, abdominal pain, tenderness) or a large-diameter battery fails to pass  beyond the pylorus. Some experts suggest that any delay in GI transit (distal to  the pylorus) greater than 8 hours mandates some form of intervention because of the  potential for erosive/corrosive complications.

Chelation therapy is not necessary in asymptomatic patients unless toxic mercury levels are documented.
 
Whole bowel irrigation, colonic enemas, and cathartics all have been  used successfully to evacuate disk batteries situated below the pylorus in  pediatric ingestions. Although no controlled studies of these modalities have been reported, they should be considered for situations in which delayed  transit (below the level of the pylorus) is documented. 

などとあります。どちらにしても、食道内になければ、とりあえず朝まで経過を診て良いと言う事になりますね。

参考になれば幸いです。

From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Friday, May 28, 2004 4:45 PM
Subject: [ccn:04699] ボタン電池:ご意見ありがとうございます。


河村@山口大学先進救急医療センターです。 

住田、木村両先生、貴重なご意見をありがとうございます。大変参考になりました。今当方の医局内でも先生方のご意見を拝見しながら色々話をしています。

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○住田先生への質問なのですが 

・マグネットカテーテルによる摘出を試みる際、鎮静はどうなさっていますか?

・食道に引っかかっている場合の摘出法、やはりマグネットカテーテルですか?尿道バルーンをふくらませて引き抜くというやり方もどこかに出ていました。挿入の際に胃へ落とし込んでしまいそうですが。粘膜損傷のことも考えて、やはり直視下が良いでしょうか。教科書には”食道硬性鏡”を使うともありました。

・「マグネットカテが無い場合や摘出できない場合は12時間以上胃内停滞するようなら全麻下に内視鏡で取りにいく」これは、カテが無い場合やうまくいかなかった場合は直ぐには内視鏡は行わなわず、下に落ちることを期待するという意味でしょうか?直ぐに内視鏡を試行しない理由は何かあるのでしょうか。
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○木村先生への質問なのですが

「私も何度か経験した事がありますが、胃カメラはした事ないです」とのことですが、どのように対応されましたか?朝まで様子を見て胃より下に落ちたことやウンチで排泄さたことを確認されたのでしょうか。

> どうしても必要なら専門施設へ転送します
今回も「危ないです」と前医が紹介してこられました。
参考文献のご呈示ありがとうございます。早速取り寄せて読ませていただきます。
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それと、ウンチ排泄の経過観察はやはり病院で行われるべきでしょうか。

住田先生、木村先生、長々と申し訳ございませんが、お教えください。また他の先生方のご意見もありましたら引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。 


From: "Yoshiomi Takechi"
Sent: Friday, May 28, 2004 4:51 PM
Subject: [ccn:04700] マグネットチューブ


子供のボタン型乾電池誤飲はマグネットチューブで確実に取れます。内視鏡の経験は有りません。透視下で行い、鎮静は入りません。マグネットチューブを救急室に置いておくのは必須と思います。ちなみに私が使用しているのは argyle 社の マグネットチューブで、カタログ番号:222653-12で 12Fr 120cmの物です。
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From: "Keiichi Kimura"
Sent: Friday, May 28, 2004 5:38 PM
Subject: [ccn:04701] 数少ない経験ですが、、


木村@大隅鹿屋病院外科です。

川村先生、貴重な話題の提供ありがとうございます。子供の消化管異物は議論の多い所なのでしょうね。親の責任重大ですから、教育的意味も兼ねて全例胃カメラするという考えもあると思います。

> 尿道バルーンをふくらませて引き抜くというやり方もどこかに出ていました。挿入の際に胃へ落とし込んでしまいそうですが。

胃に落としても良いようです。食道内に停滞させるのはとにかくまずいようです。

 > 「私も何度か経験した事がありますが、胃カメラはした事ないです」とのことですが、どのように対応されましたか?朝まで様子を見て胃より下に落ちたことやウンチで排泄さたことを確認されたのでしょうか。

レントゲンで確認出来る場合がほとんどでしょうから、レントゲンで経過をみます。入れ歯を飲んだり、電池だったり、、、でしたが、ほとんどの患者さんで翌日には排出されたか大腸(ほとんど直腸)にありました。紹介させて頂いた論文の様に2000例以上の経験のある人の意見を参考にする以外ないですね。

> 今回も「危ないです」と前医が紹介してこられました。

私もそう言う経験があります。当院では小児の内視鏡は経験がないのですが、、、通常経過観察で大丈夫ですとお話したのですが、信用してもらえませんでした。鹿児島市内(車で1時間半ぐらいかかります)へ行ってもらいますので結構ですと。

> それと、ウンチ排泄の経過観察はやはり病院で行われるべきでしょうか。

外来で良いのではないでしょうか。
 
UpToDateによれば、、、
Outpatient management is recommended for batteries that are in the stomach or intestines. Endoscopic removal of batteries from the stomach is less  successful than from the esophagus (33 to 66 percent versus 90 percent) [1,3,4]. In  addition, there is little evidence of damage from the battery once it has cleared the  esophagus, unless it becomes impacted in gastric or intestinal mucosa [1,8,39]

 Endoscopic or surgical removal of the battery should be considered if  [NBBIHR protocol]: 

メhe battery is fragmented and there is evidence of mercury toxicity
(elevated levels
and clinical symptoms) [3].
  ・

メhe battery remains in the stomach for more than 48 hours and contains
lithium
[8,41,NBBIHR protocol].
  ・

The patient develops signs of gastrointestinal injury such as hematochezia, melena, or acute abdomen.

竹智先生、カタログ番号までありがとうございます。資料を取り寄せてみたいと思います。

From: "SUMITA"
Sent: Friday, May 28, 2004 8:06 PM
Subject: [ccn:04702] Re: ボタン電池:ご意見ありがとうございます。


河村先生、皆様

住田@砺波総合です
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 > ○住田先生への質問なのですが

 > ・マグネットカテーテルによる摘出を試みる際、鎮静はどうなさっていますか?
鎮静はしません、押さえつけてやってます。下手に寝かすと誤嚥が怖いですから..

 > ・食道に引っかかっている場合の摘出法、やはりマグネットカテーテルですか?
> 尿道バルーンをふくらませて引き抜くというやり方もどこかに出ていました。
> 挿入の際に胃へ落とし込んでしまいそうですが。粘膜損傷のことも考えて、
> やはり直視下が良いでしょうか。教科書には”食道硬性鏡”を使うともありました。
食道にボタン電池がひっかかった..という経験はありません。コイン等は全てバルーンで摘出しています。ただ錠剤の包装など角張った鋭利な異物の場合は危険ですので全麻下内視鏡で摘出します。

 > ・「マグネットカテが無い場合や摘出できない場合は12時間以上胃内停滞する
>   ようなら全麻下に内視鏡で取りにいく」
>  これは、カテが無い場合やうまくいかなかった場合は直ぐには内視鏡は行わ
>  なわず、下に落ちることを期待するという意味でしょうか?直ぐに内視鏡を
 >  試行しない理由は何かあるのでしょうか。
幽門を越せばまず大丈夫と考えているので12時間は待ちます。全麻+内視鏡という侵襲は避けたいですから。

木村先生のご意見ももっともかな..と思います。 とにかく食道内は準緊急と考える必要があります。胃内異物もボタン電池以外ならもっと長期に見てても構わないと思いますしそのようにしています。 マグネットカテでなかなかくっついてこないことがありますがおそらく胃の皺壁の間に入ったとかカテが回り込んで行かない部分に存在するとかじゃないでしょうか。



From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Friday, May 28, 2004 11:08 PM
Subject: [ccn:04703] ありがとうございます


皆様こんにちは。河村@山口大学救命センターです。

ボタン電池の誤飲について多くの有益なご意見をありがとうございます。

八尾総合病院 竹智先生

ご紹介いただいたマグネットチューブ、早速取り寄せたいと思います。当科救急室にも遅ればせながら常備しておきたいと思います。住田先生もおっしゃっていましたが、鎮静剤は無くても良さそうでしょうか。ケースバイケースかもしれませんが、全身麻酔というのは些か大げさでも あり又気道確保に伴うリスクもありますから、不要ならそれにこしたことはないですね。

木村先生

> 通常経過観察で大丈夫ですとお話したのですが、信用してもらえませんでした。
私も同じパターンで「いや、危ないですよ!」と強く言われました。ただ、私の場合は今回が初めての経験でしたのであまり説得力は無かったんですけど・・・

住田先生

ご丁寧なお返事をありがとうございます。だいぶ頭の中が整頓できてきました。次回同様のケースが来院された際には今回よりも的確・適切に対応できると思います。


From: "木田 吉俊"
Sent: Saturday, May 29, 2004 3:03 PM
Subject: [ccn:04705] Re: ボタン電池の誤飲


福岡徳洲会病院救急総合診療部の木田と申します。

当院では、胃内にある場合、透視下でマグネット付きNG tubeみたいなものでつり上げております。ボタン型電池の経験はありませんが、髪留めをつり上げた事はあります。胃内にあることが確認できた場合(ほとんどがレントゲン上での推測ですが、)は当院ではつり上げを第一選択にしております。ほとんどマグネットにくっつくものであれば釣りあげれます。十二指腸へ落ちてしまった場合はボタン型電池のような腐蝕性のあるものでなければ、毎日の外来でのレントゲンでフォローしております。移動しなくなったら、手術も考慮しましょうと説明しておりますが、今まで開腹になったケースは経験しておりません。逆にお訊きしたいのは今回のような腐蝕性のあるものの場合はどれくらい保存的に見れるのでしょうか?開腹移行への判断の基準みたいなものはあるのでしょうか?

From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Monday, May 31, 2004 8:14 AM
Subject: [ccn:04708] Re: ボタン電池の誤飲


河村@山口大学救命センターです。

福岡徳州会 木田先生、こんにちは。

貴院でもやはりマグネットカテーテルが第一選択なんですね。当院ではお恥ずかしながら在庫しておりませんでしたので全身麻酔+内視鏡といった少々侵襲のある方法を取らざるをえませんでした。「胃内なら経過観察でOK」が定石になれば随分と楽になるんですけど・・・。

> 今回のような腐蝕性のあるものの場合はどれくらい保存的に見れるのでしょうか?
> 開腹移行への判断の基準みたいなものはあるのでしょうか?

そうですね、気になるところですね。私自身今回が初めての経験なくらいですからアイデアはないです(-_-;)。成書も精々”無難な”ところが書いてある程度でしょうか。木村先生がご紹介くださった文献に何か情報があるといいですけど、早速引っ張ってきて読んでみます。


From: "Keiichi Kimura"
Sent: Monday, May 31, 2004 8:56 AM
Subject: [ccn:04709] ボタン電池の危険性


木村@大隅鹿屋病院外科です。

medicina1998年増刊号(Vol35, No 11)「内科エマージェンシーと救急手技」の 441-443「小児によくみられる中毒」石沢淳子、大橋教良著のなかに紹介されています。

新品のコイン型リチウム電池を犬の食道に留置した実験では、15分後にびらんや潰瘍がみられ、組織学的には粘膜上皮変性、固有層結合織の変性、内筋層に至る凝固壊死が認められた。(山下衛他:リチウム電池を犬食道に留置した場合の食道の組織学的変化.中毒研究10:218. 1997)

新品のボタン型水銀電池では8時間後に粘膜固有層から粘膜下層にかけて壊死が認められた。(斉藤重行他:低電圧直流電流による電気分解型アルカリ火傷.救急医学 8:755-759. 1984)
とあります。しかし、実際には全く同じ場所に電池が存在する事は、、食道や鼻腔外耳道など以外はあまりないのではないかと思います。


From: "草刈"
Sent: Monday, May 31, 2004 11:00 AM
Subject: [ccn:04710] Re: ボタン電池の誤飲


 > ではつり上げを第一選択にしております。ほとんどマグネットにくっつくものであれば
> 釣りあげれます。

若かりし頃,夜間の当直で,小学生に対し,胃内の十円玉を透視下で(GIFで使う)バスケット鉗子で拾ってきた事は有ります.今の知識では便に出るのを待てばよかったんでしょうが,若気の至りで...ダメなら,消化器の内科か,外科を呼ぶつもりでしたが.バスケット鉗子も,マグネットが使えない物では,一考の余地があるでしょうか.

From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Monday, May 31, 2004 11:43 AM
Subject: [ccn:04711] バスケット鉗子


河村@山口大学救命センターです。

 > バスケット鉗子も,マグネットが使えない物では,一考の余地があるでしょうか.

今回の症例も消化器内科医によって内視鏡を試みられましたが、バスケット鉗子 を使って(結局胃内にはなかったので使わずじまいですが)取り出しを考えていました。同僚がある病院勤務時での経験では、そうは言ってもバスケット鉗子ではなかなか摘出しにくいとのことでした。今回内科が持ってきた鉗子は何やら ”改良型”らしく、うまく摘出できるのかこの目で見てみたかったのですが・・ ・。非磁性体のものではマグネットカテーテルではどうしようもないでしょうから、どうしても取り出す必要があれば(経過観察で駄目であればという意味です)バスケット鉗子が選択されるしかないでしょうか。それとも電池が掴めるほど比較的口の大きく開く鉗子ってあるのでしょうか?


From: "S Hashimoto"
Sent: Monday, May 31, 2004 11:51 AM
Subject: [ccn:04712] Re: ボタン電池の危険性


京都府立医科大学集中治療部、橋本です。

その昔、20年以上前の話です。

小生、27歳の時でした。麻酔科当直をしていて、3ヶ月乳児のボタン電池誤飲を経験しました。お母さんが気がついたのですが、来院直前にミルクを飲ませていてフルストマックでした。腹部レ線上、胃内に電池を認め、大きさから見て幽門は通らないのではないかとの見立てで(ちょっと記憶が定かではありませんが)内視鏡専門医が内視鏡を使用して手術室で全麻下に電池を取り出すことになりました。

麻酔科の上の先生には連絡が取れず、夜中一人の麻酔担当でしたので非常に不安でした。小児科や内科の先生が勢揃いする中、手術室で泣く赤ちゃんを前にして急速導入するか、意識下挿管するかさんざん迷ってあげく、はたと思いついて赤ちゃんの咽頭後頭部に中指を入れて反射を誘発しましたところ大量のミルクを嘔吐しました。その中からボタン電池が出てきて思わず皆で歓声を上げたのを昨日のことのように覚えております。結局、何も処置していませんので全麻料金もいただかず(当たり前ですが)1泊だけして帰宅されました。

未だにこの処置は正しかったのか、それともやってはいけないことをしてしまったのか、自分でも評価できておりません。当時はマグネット付きチューブは無かった(少なくとも手元には)ように記憶します。

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From: "日本赤十字社和歌山医療センター救急部"
Sent: Monday, May 31, 2004 3:01 PM
Subject: [ccn:04714] 消化管異物


日赤和歌山医療センター 救急集中治療部 千代孝夫です。

「消化管異物」のERでの対処法(私見”派”論:99%保証)です。 ”初歩”ですのでベテランは、読み飛ばして下さい。でも、「過去の”遺物”(異物)治療」をしないようにしましょう。

(1)まず、介在部位が胃内か否かの決定が最重要です。

(2)このため、「前医のレントゲン」「前医の紹介状」を鵜呑みにしてはいけません(時間経過で移動します、前医が誤診しています)。

(3)必ず、家族に異物と同一物を持ってこさせて下さい。

(4)ER に来た瞬間に「先ず」レントゲンを撮ります。
この時、同一異物を肩、頬に貼り付けて撮像します(体外のカセッテ貼り付けはダメ:誤診あり、胃以下なら、全ての処置準備が無駄骨になります)。

(5)この時に、立位、仰臥位、側面位を撮って胃内かの判定を慎重に行います(正面仰臥位画像のみで胃内と即断しないように)。

(6)時には、造影剤(もちろんガストロ)を使用すると診断がつきやすいです。

(7)そして、胃内であれば「全く処置は不要」です。胃内のものを、胃カメラ、全身麻酔、はたまた手術で摘出に掛からないで下さい。無処置で、自然排泄します。

(8)「尖鋭なものは、摘出に掛かる」というのも嘘です。縫い針であれ、ピンであれ、カミソリであれ、ガラスであれ、材質故に、穿孔を起こすことはありません。

(9)さて「ボタン電池」ですが、介在部位が食道なら、マグネット付きカテーテル(尿カテーテルでも良い)で摘出しましょう(簡単:鎮静無し:ER常備必須)。同一部位に数時間、介在すると「びらん」発生します。これを、侵襲の大なる、全身麻酔、胃カメラ、食道鏡で摘出しないで下さい。胃内なら無処置で結構です。当初「ボタン電池」の害が喧伝されすぎた時、胃切開して摘出したという馬鹿事例がありました。

(10)貨幣などの回りが尖鋭でないものの食道異物は、尿カテーテルで摘出します(透視下が良いが、盲目的でも可能:簡単)。

(11)マグネット法で、最後の食道上部で、付着が外れて「あー」と思ったときに嘔吐反射で、排出しているのあります(良く吐物を観察しましょう)。

(12)自然排泄に掛かったら「数日毎にレントゲン」撮影を行います。(全くの普通生活で良い、下剤無し、観便不要、入院不要)。

(13)レントゲンで移動の有る限りは「自然排泄」療法を持続します。

(14)あきらめる期間は、2−3週間後です(焦ってはダメで、焦る必要もない、小腸に移動しての手術移行例無し)。この方法で、過去に、ダメだったのは、
●7cm 長の針金ヘアピン(カモジ用):穿孔
●歯科治療用の尖鋭なドリル針(リーマ):穿孔
●刑務所での異物誤食の「歯ブラシ」「スプーン」:最初から胃カメラ法
●胃内のボタン電池をマグネット/チューブで予防摘出することは許容されると思います(やります)。
●義歯などの尖鋭なものの食道介在例は、絶対に尿カテ法してはいけません。(食道穿孔、気管損傷、動脈損傷、発生します)。

From: "Keiichi Kimura"
Sent: Monday, May 31, 2004 3:27 PM
Subject: [ccn:04715] 明快な方針ありがとうございます


千代先生、メーリングリストの皆さま、こんにちは。木村@大隅鹿屋病院外科です。

明快な方針の提示ありがとうございます。分かりやすくてためになりますね。印刷して救急外来に貼っておきたいですが、よろしかったでしょうか?

 > (2)このため、「前医のレントゲン」「前医の紹介状」を鵜呑みにしてはいけません(時間経過で移動します、前医が誤診しています)。

確かにそうですね。誤診とは言えないでしょうが、場所が移動する事は充分ありますね。

これは聞いた話で文献も分かりませんが、とがったものが腸に当たるとその部分の蠕動は停止し、とがっていない方が先に進むか、刺さった所がはずれ、、、、食物残渣や便の中(腸管壁から離れた所)に針は移動して、、、というのを繰り返すから穿孔はそう簡単にするものではないという事です。

 >  ●胃内のボタン電池をマグネット/チューブで予防摘出することは許容されると思います(やります)。
 
どの様な症例で胃内の電池を摘出するのでしょうか?教えて頂けると幸いです。


From: "日本赤十字社和歌山医療センター救急部"
Sent: Monday, May 31, 2004 4:00 PM
Subject: [ccn:04716] Re: 明快な方針ありがとうございます


> >  (2)このため、「前医のレントゲン」「前医の紹介状」を鵜呑みにしては
> >     いけません(時間経過で移動します、前医が誤診しています)。

> 確かにそうですね。誤診とは言えないでしょうが、場所が移動する事は充分ありますね。

前医の紹介状に「胃内に異物があります」と、書かれていると、信じてしまいます。
でも、それが、レントゲンの読み間違いで、既に腸内であることが良くあります。これを「誤診」と言いました。

>  ●胃内のボタン電池をマグネット/チューブで予防摘出することは許容されると思います(やります)。

> どの様な症例で胃内の電池を摘出するのでしょうか?

実は、基本的には、「胃内のボタン電池」は、摘出行為に掛からなくても、良いと思っています(同一部位での密着の可能性が低いから)。 しかし、胃壁にピッタリと密着するものも無いこともないので、以後のリスクを避けるために、簡単なことですので「ついでに摘出してしまう」という”こころ”です。


From: "Yoshikatsu Kawamura"
Sent: Monday, May 31, 2004 4:39 PM
Subject: [ccn:04717] 今回の失敗は・・・


千代先生、こんにちは。河村@山口大学救命センターです。

アドバイスをありがとうございます。”初歩”の私には非常に参考になります。

 > この時に、立位、仰臥位、側面位を撮って胃内かの判定を慎重に
 > 行います(正面仰臥位画像のみで胃内と即断しないように)

今回の失敗の一つはこれです。内視鏡後どうしても見あたらないということで他の体位で撮影しました・・・最初にやればよかったです。侵襲的な処置をせずに済んだものを・・・。

>  侵襲の大なる、全身麻酔、胃カメラ、食道鏡で摘出しないで下さい。

はい・・・今後は気をつけます。早速マグネットカテーテルを注文しました。

From: "Kenichiro Aoi"
Sent: Monday, May 31, 2004 7:43 PM
Subject: [ccn:04719] Re: 飲めたものは....


あおい@北斗循環器です。

> > この時に、立位、仰臥位、側面位を撮って胃内かの判定を慎重に
> > 行います(正面仰臥位画像のみで胃内と即断しないように)

CTがとれるなら確実ですよね。何を飲んだかよくわからないときにも、形・CT値から推測できます。


> > 侵襲の大なる、全身麻酔、胃カメラ、食道鏡で摘出しないで下さい。

小生の経験では、小児では飲めたものはすべからく下から出ました。子供はとがったものは飲みません(多分痛いから飲めない?)。食道の生理的狭窄部を越えられ、噴門を通過したものは幽門も通過するようです。1歳では2cm×4cm×2cmくらいの一見”カドカド”のミニカーが通過できます。また通過速度も結構速く、翌日には出てしまいます。渋滞にはまることはないようです。
肛門から排出されるときも痛みはないようで、泣くことはありません。上咽頭に引っかかるような硬貨は、喉頭鏡で直視下にセッシでとれます。小児以外では、様々な理由があって飲み込むようなので”危険物”もありますから要注意です。

From: "Tatsuya KAWASAKI"
Sent: Tuesday, June 01, 2004 1:41 AM
Subject: [ccn:04720] Re: 飲めたものは....


埼玉県立小児医療センターの川崎です。

> 小生の経験では、小児では飲めたものはすべからく下から出ました。
> 子供はとがったものは飲みません(多分痛いから飲めない?)。

それはちょっと言い過ぎではないでしょうか?1歳頃の子供はときとして、信じがたいものを誤飲します。私自身は画鋲を飲んだ子を見たことがあります。正確な年齢は思い出せませんが幼児でした。(結局、観察していたら、便で排泄されましたが。)

また、意図的な誤飲ではないですが、魚の骨が下咽頭に刺さり、喉頭鏡をかけてセッシで取り除いたこともあります。その際に調べたところでは、魚の骨は小児の食道異物の原因として決して少なくないようで、内視鏡的摘出の適応となるようです。

誤飲したヘアピンが虫垂に落ち込んで虫垂炎を併発した例、たかだか1cm角のシールの台紙を誤飲して声門が閉塞し重度後遺症を残した例・・・など、先輩小児科医の体験談を聞いたこともあります。もちろん、「胃内に落ちれば自然排泄されることが多い」という意見には、基本的に賛成ですが、子供たちの誤飲・誤嚥は決して気持ちの良いものではありません。

From: "Tomoyuki Sato"
Sent: Wednesday, June 02, 2004 3:57 AM
Subject: [ccn:04721] 小児の異物のprevention


市立札幌病院の佐藤朝之と申します。
いつも皆さんの語義論を見て、勉強させていただいております。
もうどなたか書かれたかとも存じますが、小児の異物のはなしで preventionに関して

 「トイレットペーパーの芯(紙で作られていて、中空のもの)を、通るものは、子供の異物になる可能性がある」ということを教えていただいたことがあります。小さな子を持つお父さんや、お母さんに、その話をして、異物についてのalertをするのに、具体的でよいと思いました。

From: "日本赤十字社和歌山医療センター救急部"
Sent: Tuesday, June 01, 2004 7:30 AM
Subject: [ccn:04722] 消化管異物


日赤和歌山医療センター 救急集中治療部 千代孝夫です。

「異物の種類」についてです。

 ”イントロ”...
 「CPA症例と蘇生」についての 「ウツタインによる検討」以前と以後での修正に似るのですが、 一個人、一施設での経験は誤差を生みます。

昔、私も「大嘘」を発表していました。
それは、「一施設に搬入されたCPAOA例の検討」で、蘇生要因を、「搬送時間」「バイスタンダーの有無」「搬入時のBE値」 等々..... バイアスが思い切り掛かった自験例を得意そうに分析していました。「ウツタイン」が出て、全症例を網羅して検討すると、 大嘘(少なくとも普遍的真理ではない)という事が判明しました。

 ”本論”
今回も個人の経験の差が出ています。

ただ、この場合は「プラス」は「プラス」ですから、その比率を云々しない限りは真実でしょう。

私の経験では、小児は、「針」「まち針」「カミソリ刃」「吸引器の吸い口ガラス」「体温計のガラス」「画鋲」「カーペット鋲」....なんでも食べます。それが、”子供ゆえ”だと、思っています。

From: "山川 孔"
Sent: Tuesday, June 01, 2004 2:15 PM
Subject: [ccn:04725] Re: 小児の異物のprevention


日本バプテスト病院小児科の山川孔です。集中治療はNICUと重度心身障害児の一般病棟管理の参加ですが、小児科の一般外来診療や発達検診といったプライマリーケアでの視点が案外と新鮮みのあるMLなのかなと思って発言させて頂きます。

トイレットペーパーというお話は初耳でした。私は「フィルムケース」と指導していました。私のこれまでの見聞の範囲では割と広く言われている基準だと思います。APSではなくてオールドクラシカルなほうのフィルムのケースに入るものなら子供は飲めると親御さんには申し上げております。コダックと富士フイルムとのあいだで微妙に違いがあると仰ってどちらかのメーカーを発達検診でご指定なさる小児科医もおられるそうです。

ハイリスク児の発達フォロー外来では、乳児期後半になって「這い這い」ができるようになる頃、死亡率の第一が「不慮の事故」に移りゆく頃に誤嚥防止の話をするようにしています。生後8〜9ヶ月くらいになると「わざとテーブルの上からものを落とす」行動をとるようになりますが、テーブルの上から一瞬消えたものが自分の予測通りに床の上に現れるということが面白くてたまらない様子です。この行動と前後して「自分の視界の外にも世界は広がっている」ということに赤ちゃんは気づくのか、引き出しだの箱だの開けて見るようになります。そして出現したものはとりあえず口に入れて確かめます。やはり具体的な指導を事前に(事故後に恥じ入ったり捻くれたりして助言が耳に入らなくなる前に)しておくべきだと考えています。親御さんに無用の負担感を強いるのも何ですから「探索行動をどんどん行うくらいに賢く育ちましたね」とプラスの方向にも見るような誘導はしますが、「NICUでは苦労して生き延びた子ですからね、今更おかしな事で命を落としては詰まらないですね」などと不遜なことも言わせて頂いてます。

ボタン電池も胃内に落ちていれば敢えて内視鏡までしての摘出は不要との知識は初耳で目から鱗が落ちました。マグネットカテーテルは救急外来には備えてありますが貧乏病院の常で滅菌再利用です。幸いなことにまだ使う必要に駆られた経験はありません。

子供は(小児科医が処方した内服薬以外なら)全てのものを飲みます。研修医の頃に無機リン系の農薬を(液体ですが)一気飲みした幼児を拝見しました。大人の感覚では強烈な刺激臭に飲むのはおろか自分で瓶の蓋を開けるのも遠慮したいくらいのものでした。

最近のお母さん方には「ボタン電池はやばい」という知識はかなり普及しているようです。またメーカーの側も、あえてボタン電池を使用する機器の蓋は無骨にねじ止めしてドライバーでないと開かないようにしているようです。100円ショップで売っているようなキッチンタイマーは電池が切れたら使い捨てるのを前提に作っているかとも思えます。文明論としては釈然としませんが子供の安全のためには宜しかろうと思います。

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From: "Yasuo Shichinohe"
Sent: Tuesday, June 01, 2004 2:29 PM
Subject: [ccn:04726] 小児の異物のprevention


七戸@日鋼記念病院 です。
 
AHA-BLSコースでもトイレットペーパーの芯、という説明をしていました。ビデオでも見せていました。
また、誤飲チェッカーという商品も出回っています。
http://www.jfpa.or.jp/14-jiko/index.html


From: "南澤 潔"
Sent: Tuesday, June 01, 2004 3:25 PM
Subject: [ccn:04727] Re: 消化管異物


富山医薬大和漢診療学の南澤です。

千代先生が書かれているような事は、頭で判ってはいても逃れられないものですね。EBM全盛のご時世でもなお、自分が慣れ親しんだ知識/常識を否定され るのには違和感を感じがち。だから、まるっきり相手の顔の見えない"Evidence"よりもこういう書き手の姿が透けて見えるようなMLが私には貴重です。

昔ERで働いていた頃、異物誤飲もさることながら、タバコの吸い殻や灰皿の水を飲んだ子供が沢山いました。最近はあまり無いのでしょうか。いちおう胃洗 浄して経過観察のみですむ事が殆どでしたけど・・・

乳児の場合、異物は確かに痛いから飲まないと言うものでもなさそうですね。

我が子の観察経験ですと、このくらいの時期はまだ疼痛部位に手が行かないですね。とりあえずしゃぶってみて痛くてもきちんと吐き出すかというと・・・。

From: "Tomoyuki Sato"
Sent: Wednesday, June 02, 2004 5:29 PM
Subject: [ccn:04728] 小児の異物のprevention


市立札幌病院の佐藤朝之と申します。

 preventionは大事、と考えています。
山川先生の記述、興味深く読まさせていただきました。深いです。
私はこれまで、トイレットペーパートイレットペーパーと思っていましたが、そこでとまっていました。
ちょうどそのころの子供の口の大きさに親御さんに身近であるものを選んで、これに通るものは、注意しましょう、と、お互いに共通の理解を持てばよいのだから、いろいろなものが利用できそうです。

Sent: Tuesday, June 01, 2004 8:22 PM
Subject: [ccn:04732] Re: 小児の異物のprevention(転送)


トイレットペーパーの芯の話はアメリカ心臓協会(AHA)のビデオ
 ・BLS for Family and Friends や
 ・BLS for Healthcare Providers
  http://www.laerdal.co.jp/aha/bls/bls3/702516.htm
 に出て参りますね。具体的で市民にもわかりやすい例えだと思います。

以上、ワンポイントレスにて失礼を致します。